製造業DXの課題とは?未来を拓く解決策と成功事例をわかりやすく解説

「IoTで工場の"見える化"は進んだものの、期待したほどの利益改善につながらない」「DXの目的が、旧態依然としたコスト削減活動に終始している」。多くの製造業において実践されるようになった「デジタルトランスフォーメーション(DX)」ですが、取り組みが大掛かりな割には効果が限定的と感じている方々も多いのではないでしょうか。

世界での潮流を見ると、DXを単なるQCD改善といった業務効率化にとどめず、さらに先を目指す動きが活発化してきています。カーボンニュートラルへの要請、顧客ニーズの多様化、そして深刻化する人手不足――。現代の製造業のビジネス環境では、これら多面的な課題が同時多発的に顕在化してきています。ただし、こうした環境変化も逆から見れば、既存ビジネスモデルを覆す絶好のチャンスであると捉えることもできます。

本記事では、DXを「守り」のツールから、新たな市場を切り拓き、持続的な成長を実現するための「攻め」の武器へと転換するための思考法と、最新のテクノロジー活用術を、先進企業の事例と共に解説します。

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 製造業DXが現在直面している課題とは?

製造業DXが現在直面している課題とは?

製造業に属する多くの企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)に着手し、生産性の向上や業務効率化といった成果を上げています。こうした取り組みは重要な第一歩ではあります。しかし、製造業のビジネスをさらに進化・発展させる変革の可能性は、その取り組みのさらに先にありそうです。

DX初期の課題と解決への進展

製造業DXを実践する際の課題として、PoC(概念実証)を繰り返すばかりで、なかなか本格導入に進まない「PoC疲れ」や、ツールを導入したものの、現場業務が思うように変わらない「DX活動の未定着」が、これまで挙げられることが多くありました。ただし、これらに関しては、DXの実践が進められる過程で解決に向けた方法論や課題解決を支援するコンサルティングサービスの活用が機能し、改善が進んできました。そして、大企業を中心として始まったDXの取り組みは、より洗練された方法論に沿って、中小企業にも波及するようになってきました。

先進企業で浮上する新たな課題

近年、当初目標を達成した先進的企業の中において、これまでとは論点の異なる新たな課題が浮上してきています。DXの実践で得られる効果が限定的で従来業務に最適化されており、市場や業界トレンドの変化に対応するためのより全社的変革の実現につながっていないのではないかという課題です。

 なぜ、製造業DXは「生産性向上」で止まってしまうのか?

なぜ、製造業DXは「生産性向上」で止まってしまうのか?

多くの企業は今、現状抱えている課題の解決を目指した「守りのDX」の果実を摘み終える段階に達してきました。そして、さらなるビジネス競争力の強化を目指して、次の一手を模索する段階に入ってきています。

DXを実践する意義は、既存業務の効率化などの「守り」の効果が得られるだけにあるわけではありません。新たな顧客提供価値と収益源を創出する「攻め」の武器として、DXは極めて効果的な手段であると言えます。

多くの企業が陥る「守りのDX」の限界

「DXの取り組みが、いつの間にかコスト削減や業務効率化という枠組みから抜け出せなくなっている――」。これは多くの製造業が共通して抱える悩みとなっています。

DXを実践する過程では、高価なデジタルツールなどを導入し、長年変わらなかった現場業務の進め方を刷新する必要があります。経済的にも人的にも、負担が大きな作業であると言えます。そして、DXを実践して確かに当初目的は果たせたが、許容した負担に見合った成果が得られたかと言えば、今一つ物足りないと考えているところが多いのです。その背景には、合理的な理由と、見過ごされがちな構造的な罠が存在します。

「守りのDX」が合理的に選択される背景

製造業が最初にDXに着手する際、「守りのDX」から始めるのは自然かつ合理的な選択です。深刻化する人手不足は喫緊の課題であり、2030年には約40万人の人材が不足すると予測されています。

この状況下で、RPA(Robotic Process Automation)による定型業務の自動化や、生産管理システムの導入による生産工程の効率化は、短期的に明確な投資対効果(ROI)を示しやすい施策となります。これらの取り組みは、既存の業務プロセスを最適化し、無駄を排除することによって、企業の体力を強化する上で不可欠であると言えます。

「守りのDX」の構造的な罠

ただし、工場の生産性を極限まで高めれば、確かに既存事業の収益性は改善できますが、新たな収益の柱を生み出せているわけではありません。独立行政法人情報処理推進機構の調査でも指摘されているように、多くの企業のDXは個別の部署や業務の最適化にとどまり、企業経営全体を刷新する本質的変革には至っていないのが現状です(図1)。

こうした「守りのDX」にとどまっている限り、DXの実践を継続しても成果が頭打ちとなってゆく、やがて経済的・人的な投資効果がどんどん薄れていくことになります。DXの視点と対象を業務の現場だけにとどめるのではなく、顧客と向き合い、企業経営全体を俯瞰した新たな価値創造を目指す「攻めのDX」への転換に向けて、マインドセットや人材、評価軸を考えていく必要があります。

図1 DXの実践における業務プロセス最適化への取り組み(国別)
出典:独立行政法人情報処理推進機構「DX動向2025(データ集)」

守りのDXだけでは、市場の変化に取り残される可能性も

企業が社内業務の効率化に注力している間にも、市場環境は刻一刻と変化しています。この変化に対応できなければ、「守りのDX」で得た成果は瞬く間に陳腐化し、企業は市場からの退場を余儀なくされてしまうかもしれません。

現代の製造業を取り巻く外部環境は、かつてないほど複雑化しています。低コストを武器とする海外企業との競争は激化の一途をたどり、顧客のニーズは画一的な大量生産品では満たせないほど多様化・個別化しています。さらに、サステナビリティや脱炭素(GX)への対応が、もはや企業の社会的責任というだけでなく、取引を継続するための必須条件となりつつあります。

このような市場の変化は、「守りのDX」だけでは乗り越えられない大きな壁となります。市場の構造変化がもたらす新たなビジネスチャンスを掴むための取り組みや投資を怠れば、競合に市場を奪われかねません。その損失は、効率化で得られた利益をはるかに上回る可能性さえあります。

 市場を創造する「攻めのDX」へ。未来を拓く3つのメガトレンド

市場を創造する「攻めのDX」へ。未来を拓く3つのメガトレンド

「守りのDX」から「攻めのDX」への移行の鍵は、視点を、企業内の課題・価値から市場や社会全体の課題・価値へと広げることにあります。そして、製造業におけるDXの方策を策定する際に注目すべき市場・社会のメガトレンドが大きく3つあります。「サステナビリティ」「マスカスタマイゼーション」「サービタイゼーション」です。

いずれも、DXを武器にすることによる新市場の創出を期待できる大きな環境変化であると言えます。製造業が、それぞれに沿ってDXを実践する際の視点と期待できる効果を紹介します。

サステナビリティ(GX):コストから企業価値へ

まずは、サステナビリティです。従来、脱炭素化や有害物質の排出削減などの環境規制への対応は、企業が遵守する義務、強いられるコストとして捉えられてきました。しかし現在では、「グリーントランスフォーメーション(GX)」が、企業のブランド価値、ひいては競争力そのものを高めるための戦略的取り組みになってきました。DXは、GXを具体的な企業価値に転化する際の実行エンジンとなります。

例えば、工場や製品にIoTセンサーを設置すれば、エネルギー消費量やCO2排出量をリアルタイムで収集・可視化できます。取得したデータは、サプライチェーン全体にわたる環境負荷を正確に把握し、顧客や投資家に対して削減努力を示す客観的根拠として活用できます。

さらに、製品が販売された後もその状態を追跡し、修理やリユース、リサイクルを促進する仕組みを構築することで、サーキュラーエコノミー(循環型経済)に対応したビジネスを展開できます。これによって、廃棄コストや原材料費を削減できるだけでなく、「環境に配慮した企業」という強力なブランドイメージを構築できます。製造業にとってのGXは、もはや負担ではなく、新たなビジネスチャンスなのです。

マスカスタマイゼーション:個客のニーズを利益に変える

次は、マスカスタマイゼーションです。「誰もが同じものを欲しがる時代」は終わりを告げ、消費者は、自身のライフスタイルや価値観に合ったパーソナライズされた製品を求めるようになりました。こうしたマスカスタマイゼーションの潮流に対応するため、多品種少量生産(変種変量生産)をいかにして収益化するかが製造業の大きな課題となっています。こうした難題を解決する手段となるのが、デジタルツインとCPS(サイバーフィジカルシステム)です。

デジタルツインとは、現実の生産ラインや工場を、そっくりそのまま仮想空間上に再現する技術です。この仮想工場で、新たな製品の生産や段取り替えを無数にシミュレーションすることで、物理的なラインを止めることなく、最適な生産プロセスを迅速に確立できます。

さらにCPSは、この仮想空間でのシミュレーション結果を、現実世界の機械設備にフィードバックし、自律的に動作させる仕組みです。顧客がオンラインでカスタマイズ注文した仕様データが、即座に設計システムに送られ、生産ラインがその指示に基づき動的に再編成される。このような、人の介在を最小限に抑えた柔軟な生産体制こそが、マスカスタマイゼーションを低コストで実現するための鍵となります。

サービタイゼーション:「モノ売り」から「コト売り」への収益手法の進化

そして、サービタイゼーションです。「攻めのDX」がもたらす最も根源的変革が、サービタイゼーション、すなわち「モノ売り」から「コト売り」へのビジネスモデル転換であると言えます。製品を一度販売して終わりにするのではなく、製品を通じて顧客に価値(コト)を提供し続けることによって、継続的な関係性と収益(リカーリングレベニュー)を得ることができます。

サービタイゼーションに沿ったビジネスモデルの“燃料”となるのが、市場で利用されている製品から得られるデータです。製品に組み込んだIoTセンサーが、稼働状況、消耗度、エネルギー消費量といったデータをリアルタイムで収集します。このデータを分析することによって、故障する前にメンテナンスを提供する予知保全といった付加価値の高いサービスを提供可能になります。顧客は予期せぬダウンタイムを回避でき、メーカーは高付加価値なサービスで安定した収益を得ることができます。

こうしたサービスをさらに進化させて、顧客は製品そのものを所有せず、「製品が生み出す成果」に対して料金を支払う「as a Service」モデルへと移行させることもできます。例えば、建設機械を販売する代わりに「土砂を運んだ量」に応じて課金したり、ジェットエンジンを販売する代わりに「飛行時間」に応じて課金したりするモデルを実践できるようになってきます。このモデルでは、メーカーと顧客の成功を完全に一致させ、極めて強力な競争優位性と安定した収益基盤を築き上げることができます。

3つのメガトレンドが織りなす統合的DX戦略

これら3つのメガトレンドは、独立した事象ではありません。例えば、サービタイゼーションに向けた顧客の製品利用データを収集するプラットフォームは、よりエネルギー効率の高い使い方を提案することでGXに貢献します。同時に、顧客の隠れたニーズを捉えて新たなカスタマイズ製品の開発につなげることも可能です。

攻めのDX戦略とは、これら3つのトレンドを個別に追うのではなく、データ活用という共通の基盤の上で、相乗効果を最大化させる統合的な取り組みです。デジタル技術の導入による単なる業務改善ではなく、自社のビジネスモデル自体を再定義する、経営の根幹に関わる変革であると言えます。

 「攻め」を加速させる最新テクノロジー活用術

「攻め」を加速させる最新テクノロジー活用術

「攻めのDX」戦略を実現するためには、それを支える強力なデジタルテクノロジーの導入が不可欠になります。生成AI、デジタルツイン/CPS、データ連携基盤が、単なる効率化ツールではなく、新たな価値の創造とビジネスモデルの変革に向けたエンジンとなります。

生成AI: 潜在ニーズを掘り起こす創造のエンジン

生成AIの活用シーンは、社内マニュアルの作成や議事録の要約といった業務効率化だけはありません。その真価は、人間の創造性を拡張し、新たな価値を生み出す点にあります。「攻めのDX」において、生成AIは製品開発のプロセスを根底から変える可能性を秘めています。

例えば、市場のトレンド、SNS上の顧客の声、過去の製品のフィードバックといった膨大な非構造化データを学習させれば、顧客自身も気づいていない潜在的ニーズを読み解き、全く新しい製品のコンセプトやデザイン案を自動生成させることが可能になります。

設計段階では、強度、重量、製造コストといった複数の制約条件を与えるだけで、人間では思いつかないような最適な構造を提案する「ジェネレーティブデザイン」が実用化されています。効果的に活用すれば、開発リードタイムを劇的に短縮させ、マスカスタマイゼーションに対応した多様な製品バリエーションを迅速に市場投入することが可能になります。

デジタルツイン/CPS: サプライチェーンを自律最適化する頭脳

デジタルツインの活用では、特定の生産ラインのシミュレーションだけでなく、サプライチェーン全体の最適化が可能になってきました。製造拠点だけでなく、部品を供給するサプライヤーから最終製品を顧客に届ける物流パートナーまで、バリューチェーン全体を網羅したデジタルツインの構築も視野に入ってきています。広大な仮想モデルに、工場内のセンサーデータはもちろん、市場の需要予測データやリアルタイムの物流情報などを統合すれば、CPSを活用して、サプライチェーン全体を俯瞰した上で自律的な意思決定を下せるようになります。

例えば、特定地域での需要急増が予測された際、CPSが自動的に複数の工場の生産計画を調整し、最適な物流ルートを確保し、部品サプライヤーに増産を指示するといった対応を取ることができるかもしれません。注文を受けてから動くリアクティブな対応ではなく、未来を予測して先手を打つプロアクティブなサプライチェーンマネジメントが実現し、機会損失の最小化と顧客満足度の最大化を実現できるようになることでしょう。

データ連携基盤: 企業内外の価値をつなぐ神経網

データ連携基盤は、企業内外の価値をつなぐ神経系としての役割を果たします。多くのDXプロジェクトが期待した成果を上げられない一因は、データが部門ごとに分断された「サイロ」に閉じ込められていることにあります。設計部門のCADデータ、製造部門のMESデータ、営業部門のCRMデータが連携していなければ、全社的な価値を最大化することができません。「攻めのDX」、特にサービタイゼーションを成功させるためには、これらの社内データに加え、社外のデータをシームレスに連携させる統合データ基盤が不可欠になります。

この基盤は、顧客先で稼働する製品のIoTセンサーから送られてくる膨大な稼働データ、市場のトレンドデータ、さらには気象データなど、多様な情報を取り込むハブとして機能します。統合されたデータプールを分析することで、顧客の課題を深く理解し、予知保全や運用コンサルティングといった新たなサービスを開発できるようになります。

これらのテクノロジーは、個別に導入しても一定の効果はありますが、統合された時に真の力を発揮します。顧客の製品利用データをデータ連携基盤が収集し、そのデータを生成AIが分析して新たなカスタマイズ製品の設計案を創出。そしてデジタルツインがその新製品の生産をサプライチェーン全体でシミュレーションして採算性を検証します。こうした「データ収集→分析・創造→仮想検証」という一連の流れこそが、「攻めのDX」を高速で回転させる強力なサイクルとなります。

 先進企業はここまで来ている!「攻めのDX」実践事例

先進企業はここまで来ている!「攻めのDX」実践事例

「攻めのDX」は、既に未来の構想ではなくなっています。多くの先進企業が、DXを武器にしてビジネスモデルを変革し、新たな市場を切り拓いています。ここでは、先に述べた3つのメガトレンドに沿った具体的な実践事例を紹介します。

トヨタ自動車:サステナビリティを競争力の核に

まずは、サステナビリティに向けた事例です。トヨタ自動車では、「2050年カーボンニュートラル実現」という目標を掲げ、DXを活用した全社的変革を推進しています。

工場の電力を100%再生可能エネルギーで賄う取り組みなども進めていますが、新たなビジネスモデルを導入することによる、顧客も含めた脱炭素化を推し進めています。同社のコネクテッドサービス「T-Connect」を通じて、販売した車両から走行データを収集。このデータを活用して、顧客に燃費の良い運転方法をアドバイスするなど、製品の利用段階における環境負荷低減にも貢献しています。

これは、DX(データ収集・活用)を通じて、GX(環境貢献)とサービタイゼーション(顧客向けサービス)を融合させる高度な戦略であると言えます。

unspun:3Dスキャンとオンデマンド生産でアパレル業界に革命を

次は、マスカスタマイゼーションに向けた事例です。アパレル業界では、大量生産・大量廃棄という構造的な課題を抱えています。この業界常識を根底から覆そうとしているのが、米国のスタートアップ企業unspunです。テクノロジーを駆使することによって「売れ残り在庫ゼロ」のビジネスモデルを構築しました。

顧客はスマートフォンのアプリを使い、自身の体を3Dスキャンし、数万点のデータポイントからなる正確な身体寸法を取得します。このデータに基づいて、独自のソフトウェアが顧客一人ひとりに完璧にフィットするジーンズの型紙を自動生成。注文を受けてから初めて生産に入る「オンデマンド方式」を採用しています。

さらに、独自開発した3D織機「Vega」を利用して、糸から直接、立体的な衣服のパーツを織り上げ、従来の「生地を裁断し、縫製する」という工程で発生していた大量の生地ロスをほぼゼロにしました。こうしたビジネスモデルを導入することで、「完璧なフィット感」という顧客満足と、「在庫リスクゼロ」の究極の高効率を同時実現しています。

コマツ:建機から得られるデータが新たな収益源に

そして、サービタイゼーションに向けた事例です。広く知られた典型成功例として、コマツの建設機械の遠隔管理システム「KOMTRAX」を利用した「モノ売り」から「コト売り」への転換が挙がります。同社は、顧客が購入しているのは「ブルドーザー」という機械ではなく、「土を効率よく動かす能力」であると喝破し、その「コト」を提供するためのサービス基盤としてDXを活用しました。

販売するほぼ全ての建機にGPSや各種センサーを標準搭載し、機械の位置情報、稼働時間、燃料消費量、さらには部品の消耗度といった詳細なデータをリアルタイムで収集。収集したデータをAIで分析し、故障の兆候を事前に察知してメンテナンスを提案する「予知保全サービス」や、顧客の車両全体の稼働データを分析し、より効率的な運用方法をコンサルティングする「フリート管理サービス」、さらには、遠隔でエンジンをロックできる「盗難防止サービス」まで提供しています。

これにより、コマツは単発の製品販売から、顧客と長期的な関係を築き、継続的に収益を上げるサービス企業へと変貌を遂げました。

 まとめ:展示会を「未来への投資」に変えるために

まとめ:展示会を「未来への投資」に変えるために

本記事では、製造業DXが直面する「守りのDX」の限界から、企業の未来を切り拓く「攻めのDX」への転換について論じてきました。製造業ではコスト削減や業務効率化は極めて重要な取り組みです。ただし、それだけでは市場の変化に取り残されてしまいます。時代の要請に応えるビジネスを展開するためには、サステナビリティ、マスカスタマイゼーション、サービタイゼーションといったメガトレンドをビジネスチャンスと捉える発想が求められます。そして、生成AIやデジタルツイン、データ連携基盤といったテクノロジーを駆使して、新たな顧客価値を創造していく必要がありそうです。

こうした変革を始める第一歩として、「ものづくりワールド」といった業界の展示会を、「攻めのDX」に向けた手段を探る視点から活用してはいかがでしょうか。

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執筆者プロフィール

伊藤 元昭

富士通株式会社にて、半導体エンジニアとして、宇宙開発事業団(現JAXA)の委託による人工衛星用耐放射線半導体デバイスの開発に従事。日経BP社にて、日経マイクロデバイスおよび日経エレクトロニクスの記者、副編集長、日経BP半導体リサーチの編集長を歴任。


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